大阪の公立中高一貫校「咲くやこの花中学校」に合格するまでの経緯と、どんな受験対策をしてきたかご紹介します。

公立中高一貫校を目指す人へのお役立ち体験談

公立小学校では「中」くらいの成績でした。塾には行かず、母子で対策を立てて挑んだ受験。晴れて大阪の公立中高一貫校に合格するまでの経緯と、どんな受験対策をしてきたか、また、興味深い学校生活をご紹介します。 実際に通わせてみて感じることは、とても恵まれた環境で学び、入学して良かったと思える学校です。

公立中高一貫校「咲くやこの花中学校」の受験を迷いながらも決心するまで

 

我が家の受験準備は6年生の秋でした。遅かったと思います。早い家庭は小学校4年生ごろから準備を始めているという話も聞いていました。一方、合格したお子さんの中には、何の準備もせずに受験してすんなり合格した、という声もありました。実際に保護者懇談会で聞いた話なので事実です。もうびっくりです。

 

公立中高一貫校の存在を知ったのは、わが子が小学校低学年のころ、ベネッセの通信教育を受講していて(受験対策ではなく授業のフォローです)、その中の保護者向け案内で「公立中高一貫校」というものがある、と紹介されていたからです。そのときの中高一貫校への認識は「高校受験がないこと」「作文準備に力を入れないといけないこと」くらいしかなく、こんな中学に行けたらいいけど、作文対策かあ。。。

 

ハードルが高く、受験するつもりもありませんでした。

 

学年があがるにつれ、中学入学が現実味をおびてきます。地元の公立中学に行くか、いや、受験するなら1回だけのチャンスだしチャレンジするか・・・。迷い始めました。地元の公立中学は、大阪の中でも落ち着いているほうでしたし、何より仲の良いお友達と一緒なので、地元の中学校に通う選択肢も十分ありえます。

 

一方、咲くやこの花中学校は、地元の公立中学校とは一線を画した、私立に近いカリキュラムが組まれ、設備も整っており、まだ新しく校舎もきれいで、それはそれは魅力的な学校です。ただ、迷いなく咲くやこの花中学校を目指すには、気がかりな点が1つだけありました。

 

咲くやこの花中学校は、入学時から希望するコースを選択しなければなりません。「ものづくり(理工)分野」「スポーツ分野」「言語分野」「芸術(美術・デザイン)分野」の4つです。小学校6年生の時点で、自分の方向性を決められるほどはっきりとした意思のある子は迷いなく目指したらよいと思うのですが、我が家はぎりぎりまで迷いました。美術か言語か、です。

 

好きな教科は美術でしたが、得意な科目は国語、という状況でした。

 

受験するかどうか決心はついていませんでしたが、まずは学校のことをよく知ろうと思い、インターネットでの情報収集に加え、夏に行われるオープンスクールにも参加しました。オープンスクールは、小学校で案内の用紙をもらってきました。時期が近づけば、大阪市内の小学校に配布されるようです。その案内に従ってWebサイトから予約しました。授業体験では言語分野を選択し、部活体験では美術分野を選択しました。

 

オープンスクールの案内は、毎年ここで公開されていると思います。リンクを貼っておきます。

 

咲くやこの花中学校公式ホームページ「学校説明会について」

 

我が家は、7月に行われたオープンスクールに参加しました。この時点で、子供本人は受験の意思は固まっておらず、迷っていました。中学校というものが未知の世界であること、通学が遠くなるので電車で通わなければならないこともあり、迷うのも当然だったと思います。

 

言語分野の授業体験は、ネイティブの先生と日本人の先生による英語の授業でした。モニターに映し出されたイラストを見ながらみんなで発音の練習をし、わが子も楽しそうに過ごしていました。知らない子ばかりの中で、小学校で習う英語の授業とはかなり違う授業スタイルで緊張するかな、と思いましたが、この体験授業はかなり楽しかったようで、たくさんの刺激を受けた様子でした。

 

そのあと、美術の部活動体験に参加しました。明るくて天井の高い美術室には、イーゼルや胸像が並んでドラマに出てくるような趣のある素敵なお部屋でした。教室の前には先輩方が制作された作品が展示されていて、そのクオリティの高さに驚きました。部活動体験では、本格的な道具を使って手のデッサンを体験しました。高校生の先輩たちが何人か、フォローのためについてくださったのですが、みなさん品が良く、礼儀正しく、優しく、お手本のような高校生でした。

 

その後、子供ともよく話し合った結果、子供自身も受験したいという意思を持つようになりました。美術は通常の授業でも習えるから、という本人なりの決着をつけたことと、大学を卒業してから目指す仕事に就くにはどの分野に進むのが良いか、というのを親子で話し合い、結論として目指す分野は「言語」になりました。

 

オープンスクールに参加して、咲くやこの花中学校が先進的で、悪そうな子がまったく見当たらず、とても良い学校であることがよくわかりました。受験を検討されている方は、ぜひ参加してみてください。

 

【実際に自分の目で見る】というのは重要です。感じること、気付くことがあるはずです。また、学校から発信される生の声を聞くことができる貴重な場でもあると思います。

 

夏にオープンスクールに参加した後は、秋ごろに行われた学校説明会にも、保護者の私だけ参加しました。校長先生のお話、学校の特色などをしっかりとお聞きして、親の私も受験に対して迷いがなくなりました。

 

この後、秋から、我が家の受験追い込み期間が始まります。なにぶん、もともと勉強大好きというタイプではないので、ここからが大変でした。。。